廃車手続きとは
一般的に自動車の「廃車」と呼ばれている手続きは、正式名称を「抹消登録」と言います。
例えば以下のような場合に、この廃車手続きを行います。
・自己都合で自動車を一時的に使用しない……
・災害・盗難などによって自動車が使用できなくなった……
・自動車をスクラップにしたり輸出をする……
廃車の手続きを行う窓口は、個人の方であれば現住所、事業などをされている方であれば使用の本拠地となる住所を管轄している運輸支局です。
廃車手続きの種類
廃車と聞くと永久に自動車を使えなくすることだと思ってしまう方もおられるかもしれませんが、一時的に自動車の使用を止めたり、自動車の売買を行ったりすることなど、廃車手続きには大まかに分けて3種類の方法があります。
1
永久抹消登録2
一時抹消登録3
輸出抹消仮登録
以上が廃車手続きの3つの種類になります。
なお、一時抹消登録をしてからその自動車を自動車リサイクル法に基づいて解体した場合は、永久抹消登録と同じ法的効力がある解体届出を行う必要があります。
永久抹消登録の流れ
リサイクル業者などによって、既に自動車が解体されていること。
(自然災害での破損、解体も含む。)
現在の住所や自動車を使用している地域を管轄している運輸支局で、永久抹消登録の手続きを行います。この手続きではナンバープレートや車検証などの書類が必要です。なお、手続きをする期間は、リサイクル業者から自動車の解体を行ったという報告があった日から15日以内になります。
手続きを行ったら、後日に自動車税が還付される他、車検までの期間が一定以上残っていれば重量税の還付、自賠責保険の残りの保険期間の還付も行ってくれます。自賠責保険の還付をしてもらうためには、保険会社へ申請を行ってください。
一事抹消登録の流れ
現在の住所や自動車を使用している拠点となっている地域を管轄する運輸支局で、必要書類を持参して申請を行います。一時抹消登録の場合は永久抹消登録とは違い、自動車を解体しておく必要はありません。
手続きを行った後日に自動車税の還付があります。この自動車税の還付は、4月を基準として月割計算で算出されます。一時抹消登録をした自動車にかけている自賠責保険についても、保険期間が一定期間以上残っている場合は保険会社に申請を行うことによって保険料の還付を受けることが可能です。
- 一時抹消登録をした後に自動車を解体した場合は、永久抹消登録ではなく解体届出の申請をしなければなりません。
- 一時抹消登録をした後でその自動車の所有者が変わった場合、所有者変更記録の申請を行う必要があります。
- 一度、一時抹消登録を行った自動車を再び使用するのであれば、中古新規登録の申請を行いましょう。
解体届出の流れ
登録識別等通知書か一時抹消登録証明書など、一時抹消登録の手続きを行った際に交付された書類を用意し、所轄の運輸支局で解体届出の申請を行います。解体届出の手続きは、リサイクル業者から自動車を解体した旨の報告を受けてから15日以内に行ってください。
解体届出を行った時に車検期間が一定以上残っている場合は、重量税の還付をしてもらえます。
廃車手続きの必要書類
廃車手続きはその手続きの方法によって必要な書類は変わってきます。
ご自分が希望されている手続き(永久抹消登録なのか、一時抹消登録なのか、など)や、車検の期間が残っているかなどの条件でどのような書類が必要になるのかを確認しましょう。
廃車手続きの費用
廃車手続きに必要な費用は、一時抹消登録や永久抹消登録の手続きを行ってもらうための手数料、申請時に必要な用紙代などの費用がかかります。
廃車手続きの方法
手続きを行う方法としては、ご自分で運輸支局の窓口へ出向いて手続きを行うか、自動車販売店や手続き代行を行ってくれるような専門業者に依頼する方法があります。
どちらの方法を行うにしても、所有者の印鑑証明をはじめとした書類を揃えることが必要です。